日本武道館の「大きな玉ねぎ」の正体は?屋根の上に輝く擬宝珠の話

雑談

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日本武道館と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。

柔道や剣道などの武道。

ビートルズをはじめとする数々のアーティストのコンサート。

そして、ある世代の人なら頭の中に自然と流れてくる曲があります。

爆風スランプの名曲「大きな玉ねぎの下で」。

ところで、あの「大きな玉ねぎ」って何なのでしょう?

もちろん、本物の玉ねぎが武道館の上に乗っているわけではありません(笑)。

その正体は、日本武道館の屋根のてっぺんにある「擬宝珠(ぎぼし)」です。

今日は、日本武道館を象徴する「大きな玉ねぎ」について雑談してみましょう。

そもそも「擬宝珠」って何?

擬宝珠。

「ぎぼし」と読みます。

普段の生活では、なかなか使わない言葉ですよね。

でも実物は、皆さんも一度くらい見たことがあると思います。

お寺や神社、昔ながらの橋などで、欄干の柱の上についている、丸く膨らんで先端がシュッと尖った飾り。

あれが擬宝珠です。

形を思い浮かべてください。

丸く膨らんだ下側。

上へ行くほど細くなり、先端が尖っている。

……確かに玉ねぎっぽい(笑)。

日本武道館の屋根にも巨大な擬宝珠

日本武道館は1964年、東京オリンピックの柔道競技会場として建設されました。

建物を上から見ると八角形。

そして大きな屋根の中央に、金色に輝く擬宝珠が置かれています。

武道館の公式説明では、大屋根は「富士山の裾野を引くような流動美」を持つものとされています。

その頂上に擬宝珠がある。

だから遠くから眺めても、非常に印象的なんですね。

武道館へ向かって九段下から坂を上っていくと、木々の向こうから屋根と擬宝珠が見えてきます。

コンサートへ向かう人なら、あれが見えた瞬間、

「おお、武道館だ!」

とテンションが上がるわけです。

そして爆風スランプが「玉ねぎ」と呼んだ

この擬宝珠を一躍有名にしたのが、爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」です。

もともとは1985年のアルバムに収録され、その後1989年にシングルとして発売されました。

歌の中に登場する「大きな玉ねぎ」とは、まさに日本武道館の屋根にある擬宝珠のこと。

これが実に見事なネーミングなんですよ。

「日本武道館の擬宝珠の下で」

だったら、こんなに切ない名曲にはならなかったでしょう(笑)。

「大きな玉ねぎの下で」。

この言葉だけで、ちょっと不思議で、どこかロマンチックな景色になります。

歌の舞台を知ると、武道館への道が違って見える

この曲の面白いところは、日本武道館周辺の風景が物語の重要な舞台になっていることです。

九段下。

武道館へ続く坂道。

人の流れ。

千鳥ヶ淵。

そして屋根の上に輝く「玉ねぎ」。

実際に九段下駅を降りて武道館へ歩いたことがある人なら、

「ああ、ここか!」

となります。

さらに九段下駅では、この曲が東京メトロ東西線の発車メロディーにも採用されています。

武道館へ向かう途中から、すでに「大きな玉ねぎ」の世界に入っているわけです。

「大きな玉ねぎの下で」は切ない恋の歌

タイトルだけ見ると少しコミカルですが、歌の内容は切ない恋のお話です。

まだインターネットもスマートフォンもなかった時代。

離れた場所に住む男女が手紙で交流する「ペンフレンド」という関係がありました。

主人公は、その相手と日本武道館のコンサートで初めて会う約束をします。

ところが……。

相手は現れません。

武道館という巨大な会場。

大勢の観客。

盛り上がるコンサート。

その中で、自分の隣だけが空席になっている。

この対比が、なんとも切ないんですよね。

実は曲が生まれた理由も面白い

さらに面白いのが、この曲が生まれたきっかけです。

爆風スランプが初めて日本武道館でライブを行うことになった際、

「もし客席が埋まらなかったらどうしよう」

というところから、空席そのものに物語を作ってしまおうという発想があったと伝えられています。

空いている席があったら、

「この席の人は来なかったんだ」

という物語にしてしまう。

そこから、武道館で会う約束をしたペンフレンドが現れないというストーリーが生まれたというのです。

なんとも爆風スランプらしい発想ですよね。

ところが出来上がった曲は、冗談どころか何十年も歌い継がれる名バラードになりました。

武道館に行ったら上を見てみよう

日本武道館へ行く機会があったら、ぜひ建物だけではなく屋根の上を見てください。

そこには、あの擬宝珠があります。

初めて見る人なら、

「本当に玉ねぎだ!」

と思うかもしれません(笑)。

でも、その正体や歴史を知ってから見ると、単なる金色の飾りではなくなります。

日本の伝統的な建築装飾である擬宝珠。

1964年の東京オリンピックのために誕生した日本武道館。

そこで行われてきた数え切れないほどのコンサート。

そして爆風スランプが、その姿を「大きな玉ねぎ」と呼んだことで生まれた名曲。

一つの建築物の飾りから、こんなにも話が広がっていく。

雑学って、やっぱり面白いですよね。

今度、九段下の駅を降りて坂道を歩くことがあったら、少しだけ上を向いてみてください。

屋根の上には今も変わらず、

あの「大きな玉ねぎ」が輝いています。

ありがとう、また別の記事で。

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