今日も雑談の部屋へようこそ!
いや~、
秋なのに雨ばっかり!
嫌ですね。
夏の猛烈な暑さがようやく少し落ち着いて、
「さあ、これから気持ちのいい秋だ!」
と思ったら、
雨。
次の日も雨。
天気予報を見ると、また傘マーク。
洗濯物は乾かない。
出かける予定も立てにくい。
せっかく少し涼しくなったのに、今度はジメジメ。
そして天気予報では、
「秋雨前線の影響で……」
という言葉をよく聞くようになります。
梅雨前線なら分かります。
6月ごろに日本へやって来る、あの嫌な前線ですよね。
でも、
秋雨前線って何なんでしょう?
「梅雨が秋にもあるってこと?」
「どうして秋にずっと雨が降るの?」
「いつまで続くの?」
今回は、そんな秋雨前線と秋の長雨について雑談してみましょう。
そもそも「秋雨」とは?
気象庁では「秋雨」を、
秋に降る雨で、長雨になりやすいもの
としています。
時期は地域によって違いますが、おおむね、
8月後半から10月ごろ。
そして9月ごろに現れる長雨を、
「秋の長雨」
と呼びます。
つまり、
「秋なのに最近ずっと天気悪いなあ」
というのは、昔から日本で見られてきた気象現象なんですね。
「秋雨(あきさめ)」。
言葉だけ聞けばちょっと風情があります。
俳句にでも出てきそうです。
でも実際に何日も続くと、
風情なんて言っていられません(笑)。
秋雨前線は「夏と秋の境目」
では秋雨前線とは何なのか。
ものすごく簡単に言えば、
夏の空気と秋の空気がぶつかっている境界線
です。
夏の日本を覆っているのは、
暖かく湿った空気を持つ太平洋高気圧。
ところが秋が近づくと、北から少しずつ冷たい空気がやって来ます。
夏の空気は、
「まだ夏は終わらん!」
北の空気は、
「いや、もう秋だから!」
その二つが日本付近で押し合いになる。
その境目にできるのが、
秋雨前線です。
もちろん実際の大気はもっと複雑ですが、イメージとしてはこんな感じでしょう。
なぜ前線があると雨になるの?
暖かい空気と冷たい空気がぶつかると、暖かい空気は軽いので上へ押し上げられます。
上空へ行くと気温が下がります。
すると空気中の水蒸気が凝結して、
雲ができる。
そして、
雨が降る。
しかも秋雨前線の場合、南側には暖かく湿った空気があります。
そこから前線へ次々と水蒸気が供給されると、
雲がどんどん作られる。
だから、
雨が長く続きやすい。
気象庁によれば、秋雨前線は梅雨前線と同じように、南の湿った気団と北の比較的乾いた気団との境界に形成され、停滞することがあります。
「今日も雨か……」
となるのは、この前線がなかなか動いてくれないからなんですね。
「秋雨前線」という一本の線が空にあるわけではない
天気図を見ると、
青い三角と赤い半円が交互に付いた線があります。
停滞前線ですね。
すると、
「空にこの線みたいなものがあるのかな?」
なんて思ってしまいます。
もちろん、そんな線が浮かんでいるわけではありません(笑)。
前線とは、
性質の違う空気の境目を天気図上で表したもの。
しかも実際には幅があります。
その周辺に雲が発達し、広い範囲で雨が降ることがあります。
だから、
「前線が自分の街の真上じゃないから大丈夫!」
という単純なものでもないんですね。
これって梅雨前線と何が違うの?
ここで当然出てくる疑問。
「梅雨前線と秋雨前線って何が違うの?」
どちらも日本付近に停滞して長雨をもたらします。
似ています。
大ざっぱに見ると、
梅雨前線は、
春から夏へ向かう途中。
秋雨前線は、
夏から秋へ向かう途中。
つまり季節が逆方向なんですね。
梅雨の時期は夏の暖かい空気が勢力を強め、前線を北へ押し上げていきます。
そして梅雨明け。
日本は夏になります。
一方、秋は逆。
北から冷たい空気が次第に勢力を増し、
夏の空気を南へ押し戻していく。
その途中で秋雨前線が日本付近に停滞します。
夏の始まりに雨が降り、
夏の終わりにも雨が降る。
日本という国は、なかなか雨と縁が切れません(笑)。
梅雨には「梅雨入り」があるのに「秋雨入り」は聞かない
これも不思議ですよね。
天気予報では、
「関東甲信地方が梅雨入りしたとみられます」
というニュースがあります。
ところが、
「本日、関東地方が秋雨入りしました!」
とはあまり聞きません。
なぜでしょう。
秋雨は梅雨ほど開始と終了がはっきりしないからです。
秋は、
前線が来る。
高気圧が来て晴れる。
また前線。
台風。
また晴れる。
といった具合に、天気が変化していきます。
地域差も大きい。
そのため気象庁では、梅雨のような、
「秋雨入り」「秋雨明け」
という公式な発表はしていません。
気がついたら、
「最近雨多くない?」
という感じで始まる。
そこが秋雨の少し厄介なところです。
秋雨前線の最大の相棒……台風
そして秋雨前線を語るうえで絶対に外せないのが、
台風です。
9月ごろは台風が日本付近へ接近することもあります。
秋雨前線だけでも雨が降っているところへ、
南から台風が近づく。
すると台風の周辺から、
大量の暖かく湿った空気
が日本付近へ送り込まれることがあります。
その湿った空気が秋雨前線へ流れ込む。
すると、
前線が一気に活発化。
台風本体がまだ遠くにあるのに、
こちらでは大雨。
なんてことが起こります。
「台風はまだずっと南にいるから大丈夫でしょ」
と思っていたら、
前線の雨が先にやって来る。
これが怖いんです。
「台風が来る前から大雨」に注意
気象庁も、台風が近づいたとき、日本付近に前線が停滞していると、
台風から流れ込む暖かく湿った空気によって前線の活動が活発になり、大雨になる場合があると説明しています。
つまり台風のニュースを見るときは、
台風の進路だけ見ていてはいけない。
天気図に前線があるか。
湿った空気がどこへ流れ込むのか。
これも重要なんですね。
最近の天気予報で、
「台風から離れた地域でも大雨に警戒してください」
とよく言うのは、こういう理由です。
秋雨前線は大雨を降らせることもある
「秋のしとしと雨」
というと、なんとなく穏やかな雨を想像します。
でも実際はそんなに優しいものばかりではありません。
前線へ暖かく湿った空気が大量に流れ込むと、
積乱雲が次々と発達することがあります。
すると、
激しい雨。
雷。
局地的な大雨。
場合によっては長時間の大雨。
ということもあります。
気象庁は、梅雨前線や秋雨前線の上で積乱雲の集団が発生し、顕著な降水帯を形成して短時間に大雨をもたらす場合があると説明しています。
秋雨だから、
「傘を持っていけばいいでしょ」
くらいに考えていると危ない日もあるということです。
「秋雨前線=毎年ずっと雨」でもない
では毎年9月になったら必ず雨ばかりなのか?
というと、
そうでもありません。
秋雨前線の位置や活動は年によって違います。
前線が日本付近に停滞しやすい年もあれば、
活動が弱い年もあります。
例えば過去には、秋雨前線の活動が弱く、9月の降水量が全国的に少なかった年もあります。
反対に前線が停滞し、台風まで次々にやって来て、
「いったいいつ晴れるんだ!」
という秋もあります。
つまり秋雨は、
毎年同じようにやって来るわけではないんですね。
なぜ秋の雨は余計に嫌に感じるのか
これは完全に私の感覚ですが(笑)。
秋の雨って、
梅雨より損した気分になりませんか?
梅雨なら、
「まあ梅雨だから仕方ないか」
と思えます。
その先には夏があります。
ところが秋は、
猛暑を耐え抜いて、
ようやく涼しくなった!
さあ出かけよう!
美味しいものを食べに行こう!
と思ったところで、
雨、雨、雨。
これは精神的ダメージが大きい(笑)。
しかも秋は、
行楽。
スポーツ。
旅行。
運動会。
イベント。
食べ歩き。
いろいろ楽しい季節です。
だからこそ、
晴れてほしいんですよ!
でも秋雨が終われば「秋晴れ」
もちろん、ずっと雨が続くわけではありません。
秋が深まるにつれて太平洋高気圧は後退。
秋雨前線も次第に南へ下がっていきます。
すると日本付近には、
移動性高気圧
がやって来るようになります。
これに覆われると、
空気がカラッ。
空は青い。
気温も快適。
湿度も低い。
まさに、
秋晴れ!
気象庁でも、10月は移動性高気圧に覆われ、さわやかな晴天となる日が多くなるのが日本の秋の典型的な天候として説明されています。
この時期の晴れた日は本当に気持ちいいですよね。
「女心と秋の空」は天気が変わりやすいから?
秋といえば、
「女心と秋の空」
という言葉があります。
今なら言い方には少し気をつけたいところですが、昔から「秋の空のように心は変わりやすい」という意味で使われてきました。
実際、秋は天気が変わりやすい季節です。
高気圧。
低気圧。
前線。
また高気圧。
これらが西から東へ移動していくため、
晴れたと思ったら、
数日後には雨。
そしてまた晴れる。
「昨日あんなに天気良かったのに!」
となります。
昔の人も、
秋の空を見ながら同じことを感じていたのでしょう。
雨が続く秋も、日本の季節の交代なんですね
こうして調べてみると、
秋雨前線というのは、
単なる「嫌な雨を降らせる前線」ではありません。
夏の太平洋高気圧が弱くなる。
北から秋の空気がやって来る。
二つの空気が日本付近でせめぎ合う。
前線ができる。
雨が降る。
そして少しずつ、
夏の空気が南へ押し戻されていく。
つまり秋雨は、
日本の空が「夏から秋へ衣替えしている途中」
とも言えるんですね。
そう考えると、
この雨も季節が進んでいる証拠。
……とはいえ、
やっぱり雨ばっかりは嫌です(笑)。
洗濯物も乾かないし。
傘は邪魔だし。
靴は濡れるし。
出かける気もなくなる。
秋なんですから、
そろそろ気持ちのいい青空を見せてください!
そして雨が上がったら、
カラッとした空気の中を散歩して、
秋の美味しいものでも食べに行きたいですね。
それまでは天気予報を眺めながら、
「また傘マークかよ……」
とぼやく日々がもう少し続きそうです(笑)。
ありがとう、また別の記事で。
